予備試験ガイドが私が、これから予備試験に挑戦するあなたに、試験科目や試験制度、合格につながる勉強法などを分かりやすく説明します!
メインの試験科目は7科目
まずは試験科目です。司法試験予備試験では法律7科目がメインとして出題されます。
試験科目 | 内容をざっくりいうと |
---|---|
憲法 | 人が正しく生きる権利と、それを支える国の在り方 |
民法 | 市民間どうしのルールと、トラブル解決法 |
商法 | ビジネスマンどうしのルールと、トラブル解決法 |
民事訴訟法 | 市民を対象とした裁判手続きとその準備 |
刑法 | 罪と罰 |
刑事訴訟法 | 人を正しく処罰する裁判手続きとその準備 |
行政法 | お役所と私たち |
なお、憲法・行政法をまとめて公法系科目、民法・商法・民事訴訟法をまとめて民事系科目、刑法・刑事訴訟法をまとめて刑事系科目と呼んだりします。
このほかに課される科目として、次のものがあります
【短答式】
・一般教養(大卒程度の知識を問われる、大学入試センター試験に毛が生えた感じ)
【論文式】
・選択科目(労働法とか知財法など専門科目)
・法律実務基礎科目(民事と刑事の2科目。要件事実など、より高度な裁判手続きほか)
試験の種類は3種類
予備試験の最終合格までは3つのステージがあります。
- 短答式(マークシート)
法律7科目+一般教養 - 論文式
法律7科目+選択科目+法律実務基礎科目 - 口述式
法律7科目+法律実務基礎科目
効率的な勉強方法は?
3つの試験のうち、一番力を入れるべきなのが「論文試験」対策です。
そこで一般的な予備校(通信講座)では、論文答案の作成に必要な知識をインプットします。
このインプット講義は、予備校によって名前は変わるものの(注1)、「最終合格に必要な知識の6割から7割をインプット」「講義時間は300時間から400時間」などの共通点があります。
まず、このインプット講義で基礎知識をマスターします。
(注1)インプット講義の名称は次の通りです。
予備校 | 名称 | 講義時間 | 価格 |
---|---|---|---|
LEC | S式入門講座 | 300時間 | 132,000円(注) |
資格スクエア | 基礎講義(導入期パック) | 約390時間 | 110,000円 |
スタディング | 合格コース(基礎) | 約198時間 | 89,100円(注) |
次は実戦的な論文試験対策です。
受験生の方が苦手とする論文答案の作成ですが、どの予備校もステップを踏みながら書けるように各種講座を用意しています。
効果的な学習の流れは、次の通りです
- インプット講義で合格に必要な基礎事項をマスター
- 論文答案の書き方を学ぶ
- 年明けから短答式対策をする(過去問題集や担当対策講座の受講)
- 論文試験終了後は口述対策(各種講座がある)
合格までの勉強時間は?
インプットに必要な時間
インプット講座で基礎知識をマスターする時間です。動画講義は最低でも2周(繰りかえす)したいもの。
各予備校とも300時間から400時間。1回目が1.3倍速で視聴して200時間から300時間。2回目の視聴は2倍速で、150時間から200時間。合計で350時間から500時間が目安。
そこに復習と記憶の時間が足されますが、これはスキマ時間が活用できます。
論文対策に必要な時間
まず論文答案1通を作成するのに、60分程度は必要です。そこに解説講義や自分のフィードバック、添削の確認が足されます。
この作業が法律7科目+選択科目+法律実務基礎科目(民事・刑事)が必要なので、全体では数百時間になります。
もっとも論文答案の型がマスターできれば、その後は「答案構成(ストーリーみたいなもの)」だけで十分なので、学習時間の大幅な圧縮も可能。
ということで、予備試験の合格に必要な学習時間は、最短最速で2,000時間程度、さらに法律初学者の方なら、数百時間以上がプラスされるイメージです。
合格までにかかる費用(受講料)
以前の通学予備校だと、受講料が100万円以上するケースも多くありましたが、ネット環境の普及に伴い、受講料の安い通信講座も登場しています。
大手予備校の2年コースで、インプット講義から論文添削までオールインパックで70万円~100万円前後でしょうか。
もっともインプット講義だけなら、もっと安くできます。またLEC予備試験講座だと割引キャンペーン の実施、スタディング予備試験講座のようにオンライン通信講座に特化することで実現した低価格帯の